凶眼の廃姫
完成しました。正式タイトルは「凶眼の廃姫」。
因習の残る山村で、凶兆とされる赤い眼をもって生まれた為、座敷牢に幽閉されている旧家の娘という感じのイメージです。あどけなさの中に翳りを帯びたような表情を意識しました。描き込んでいくにつれて表情が暗くなっていった気がします(笑)
あえてほぼモノトーンの色遣いにして、赤だけが鮮やかに浮かび上がるような見え方を狙いました。鉛筆のタッチを活かす事を重視して、着彩の作業は赤の差し色と光の演出程度にしています。
塗りよりも全体のコントラストの調整やぼんやりと光が拡散するような効果といった加工に比重を置いて、イメージに近づけるよう調整を繰り返して仕上げました。
今回は和風というコンセプトもあり、初めての挑戦が多い作品となりました。苦労はありましたが、どうにかイメージに近い形にもってこれたと思います。
特に鉛筆のみでの描写を突き詰めてみた事はいい経験になった気がします。鉛筆の柔らかいタッチが和の雰囲気にも上手くハマったようで、手応えを感じる結果になりました。
今回もお付き合い下さった皆様にお礼を申し上げます。どうもありがとうございました。